専門家ではありませんので、調べた資料が古かったり、間違えて理解していたりとか普通にあるので
、安易に信用しないで下さい。w
もし間違いがあったら教えて頂けると嬉しいです。(超他力本願モード)
今回はいつも以上に推測の部分が多いです。w
とある研究者の方も仰っているのですが、クワ飼育の市場は小さく、十分な利益に繋がるものではないので、あまり研究されていないそうです。
木材だけに限らず様々な動植物の死骸が食物連鎖を通して動植物の糧となるように、自然の中での多くの生物はその生存バランスが大幅に崩れない限りにおいて、意識せずとも他の生物との有用な関連を必ず持っていると考えられます。
勝手な解釈かも知れませんが、人間以外の生物の営みに無駄なものなど無い、と思います。
自然界の生存バランスは何かが突出してしまえば、それを抑える働きが出ます。
物凄く大雑把に言えば、特定生物Aが異常繁殖した場合、それを捕食する生物Bも増えるため徐々に生物Aは減っていきます。その後、餌となる生物Aが減ったため生物Bも減っていきます。最終的には生物AもBもバランスが取れるところで落ち着く事になります。
ただ、ここに人間が関与するとバランスが取れなくなり、それ以外の生物のバランスまで崩しかねません。
まず、クワ幼虫が多くいる朽木、これは木質が完全に分解されていない分解途中の状態です。
幼虫は朽木を食い進み、糞として細かくなったオガを作り出します。菌の培地となる面積が多い方が増殖するのに適した状態なので、細かいオガとなった方が菌の絶対数も増えます。このようにして幼虫自身が菌を培養していると考えられます。
更に、幼虫の糞の中には細かくなったオガと一緒に生きたままの菌も多く含まれています。
つまり、より多くの菌を繁殖させるため、菌の棲息に適した細かいオガを作り、そこに菌を付着させて排出していると考えられます。これが人間の言うところの共生であると思われます。
菌による木質の分解と言うのは非常に遅いと書きましたが、クワ幼虫がいる朽木の分解は幼虫がいない物と比べ若干早くなります。
朽木と言ういわゆる植物の死骸にクワ幼虫が住むと、より早く分解するために細かく粉砕された上、御丁寧に菌まで植えつけているのですから分解は早くなるわけです。分解されたものは植物の成長に必要な肥料分として利用されますので、クワのいる森林ではその森林の再生スピードが上がるのも頷けます。
幼虫は菌もしくは菌の死骸を食べていると考えたとして、ではマット自体には何の意味も無いんだろうかという疑問が出てきます。
大胆に言えば朽木ではなく、ある程度大きな動物の死骸などに居ついた方が窒素分の供給元としては良いわけです。勿論ある程度大きな動物の死骸を食べる虫も別にいるわけです。そういった虫に甲虫類もいたと思います。
長い年月をかけての生存競争があり自然淘汰を繰り返し、現時点でのバランスになっているはずであると考えると、クワ幼虫がマットと言うか木質に棲息する理由があるのではないかと思われます。
長い前置きになりました。w
木質を主体とした環境に棲息する理由は木質自体からも成長の為の何らかの成分を摂取しているのではないだろうかと思います。木質に窒素分は僅かにしか存在しないことから窒素分は菌を摂取しているのではないだろうかと考えたわけで、それ以外に摂取するものとして考えられるのは木質に一番多い炭素分かと思われます。
この辺りからバイオマス関係の資料ばっかり参照してます。
木質の炭素分の主たるものは多糖類のヘミセルロースやセルロースという炭水化物です。リグニンは今ひとつ正体が良く分かりませんが炭素を主体とした複雑な重合体なので、ここでは触れません。
炭水化物は糖類と呼ばれるものだけを抜き出してみても、単糖類、二糖類、三糖類、四糖類、その他少糖類、多糖類などがあります。
単糖類というのは糖類の最小構成単位です。二糖類は単糖2分子がグリコシド結合により1分子となったもの、三糖類は単糖3分子が、四糖類は単糖4分子が、それぞれグリコシド結合により1分子となった糖類のことです。三糖類〜その他少糖類をオリゴ糖とも呼びます。
多糖類というのは多数の単糖がグリコシド結合で多数重合した糖の事です。
意味が分からないですねぇ。私も十数年前に化学やってましたけど今となってはさっぱり分かりません。(^^;
正解とは言えませんが大雑把に言っちゃいますと、グリコシド結合とは単糖類の分子が他の有機化合物と結合することと考えていいと思います。
身近にあるものや耳にした事があるもので言えば、果糖やブドウ糖は単糖類、砂糖(スクロース)やトレハロースは二糖類、三糖類や四糖類などは馴染みの無い名前ばかりなので省略するとしてw、ガラクトオリゴ糖(あまり馴染みないか)はその他少糖類、セルロースやヘミセルロース、グリコーゲン、デンプンなどは多糖類に分類されます。
ブドウ糖は水に溶けます(可溶性)が、セルロースやヘミセルロースは水には溶けません(不溶性)。
水には溶けないですが水を吸着しやすい性質を持っています。つまり保水には適していると言うことで、幼虫の水分補給には適していると考えられます。
ヘミセルロースやセルロースが菌により分解されるというのはどういう事かと言うと、菌がヘミセルラーゼやセルラーゼという酵素を作り出し、少ない糖分子で構成された糖類に変化させます。
クワ幼虫もこの辺りの糖類を摂取していると考えられます。
なかなか資料が見つからないのですが農学の方のバイオマス関連の研究論文として、カブトムシ幼虫の腸内細菌に関しての資料があります。
クワ幼虫にそのまま当てはめていいのかは分かりませんが興味深いものです。
カブトムシの幼虫腸内はpH10前後のアルカリ性であり、ヘミセルロースの主成分(ヘミセルロースは植物中のセルロースを除く不溶性多糖類の総称)であるキシランを分解するためのキシラナーゼ、キシロシダーゼという酵素を分泌して単糖類のキシロースへと変えるバチルス属の細菌(好気性)が多く見つかるそうです。ちなみに微生物に由来するキシラナーゼの反応に適しているのは酸性〜中性なのが普通で、アルカリ性で適した反応を起こすキシラナーゼって少ないらしいです。
これらの事から炭素分としてはヘミセルロースから作られたキシロースも利用している可能性が高いのではないかと思います。
クワ幼虫でも、もしかしたらこの辺りは同じなのかも知れません。
ちなみにキシロースはキシリトールの原料でもあります。
ではセルロースが分解されたものは利用していないのか。
セルロースはグルコース(ブドウ糖)がグリコシド結合したもので、セルラーゼという酵素により分解されるとセロビオースという二糖類になります。
同じ二糖類であるトレハロースを溶かした水でマットに加水すると言うのは意味が無い事もなさそうです。
セルラーゼは糸状菌が多く分泌するようで、これらの菌の中にはセルロースを単糖まで分解する酵素を分泌するものもいるそうです。しかも土壌中に普通に存在する菌です。
で、実際にこれが幼虫に利用されているかというと…資料が無いので分かりません。w
さて、ここまでで、色々な酵素が出てきました。
分解するために酵素を菌が分泌すると言うことですが、酵素って何でしょう?
実は酵素ってタンパク質です。つまり窒素分が含まれております。
菌の中には必要以上に酵素を分泌するものもおり、余剰となった酵素は窒素分として他の生物に利用されることがあります。
幼虫が腸の中に菌を飼っていれば、マットを食べるとそのマットのヘミセルロースやセルロースを分解しようとする腸内細菌によって常に酵素が分泌されます。分解は非常に遅いですが多少は分解されて糖類という炭素分を摂取できるとともに、余剰分の酵素を窒素分として利用できるのではないでしょうか。
腸内だけでなくマットに生息している菌が分泌している酵素もマットと一緒に取り込んで利用できると思います。
また、分解の遅い木質であればこそ、ある程度の長期間にわたり常に菌を存在させることが出来ますので、長期の餌の供給源としても適しているのではないかと考えられます。
posted by みすてぃっく at 00:02|
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